
試合概要
この記事では、2026年5月18日(日本時間)に行われた、
ラ・リーガ第37節『セビージャ vs レアル・マドリード』の試合を振り返ります。
前節のオビエド戦は、お互いに何も懸かっていないリーグ戦でまるでプレシーズンマッチのような緩い空気でしたが、今節は打って変わって序盤からオープンな展開となりました。
敵地サンチェス・ピスフアン独特の雰囲気の中、マドリーもアグレッシブに入ったものの、構造的な課題は依然として顔を覗かせています。
結論から言えば、「相変わらずの不安定なビルドアップから何度もピンチを招きながらも、守備陣の奮闘とピタルチがもたらした流動性でなんとか勝ち切った、綱渡りの勝利」でした。
まいマド的総括
ラ・リーガ第37節 セビージャ vs レアル・マドリードのスタメンとハイライト
試合ハイライトはこちら
※ハイライト引用(Real Madrid)
両チームのスタメンとフォーメーション


画像引用元(FOTMOB)
試合の流れ
激しいトランジションと、狙われたビルドアップ
試合は立ち上がりから、トランジションが繰り返される撃ち合いの様相を呈しました。マドリーは珍しく前線からハイプレス気味に積極的に圧力をかけにいったものの、自陣での保持局面においては致命的な弱さを露呈します。
前節の試合でもそうでしたが、低い位置からのビルドアップの不安定さは改善しません。
セビージャは明確にマドリーの後方でのもたつきを狙っており、ボールを失ってからの被カウンター対応が後手に回った結果、前半はショートカウンターから何度もシュートシーンを作られてしまいました。バイタルエリアを簡単に使われてしまう守備構造は昨季から変わっていない印象を受けます。
泥臭い先制点と、ピタルチの「可変」による前進
そんな不安定な展開の中で、マドリーは15分に先制点を奪います。決して綺麗に崩したわけではなく、ややラフな展開からエンバペが珍しく身体を張ったポストプレーを見せ、その落としをヴィニシウスが流し込みました。
先制後もセビージャのプレスに苦しんでいましたが、ここでチームを救ったのがピタルチです。
彼は低い位置からその都度ポジションを変える可変的な動きでボールを引き出し始めました。こ
れにより、単調な外循環のパス回しに陥りがちだったチームに流動性が生まれ、相手のプレスを剥がしてアタッキングサードへと前進するルートが構築されたのは、この試合の大きなターニングポイントでした。
管理人の感想
組織の欠陥を「個」でカバーした守備陣の奮闘
勝利したものの、内容面は、あまりポジティブなものではありませんでした。
非保持時のプレスはハマらない時間帯も多く、守備の設計としては相手に崩されているシーンが何度もありました。
しかし、その組織の脆弱性をカバーしたのが守備陣の個人的なパフォーマンスです。
クルトワの神がかり的なセーブはもちろん、カルバハル、リュディガー、そしてフラン・ガルシアが身体を張ってピンチを防ぎました。
中でも特筆すべきはハイセンです。彼の成長ぶりには本当に胸が熱くなります。
加入後、貧弱な守備を露呈していましたが、この試合では守備的確な読みとタフさでクリーンシートに大きく貢献してくれました。
一方で、攻撃陣に対しては苦言を呈さざるを得ません。
決定機を作りながらも1点しか奪えなかったのは深刻です。
マドリーの未来を担うピタルチの規格外なメンタリティ
そして、この試合の最大の収穫はピタルチの躍動に他なりません。
以前から指摘している通り、彼は自陣深くでボールを受けた際に時折パスミスを犯す危うさはあります。
しかし、それを補って余りある確かな技術とダイナミズム、そして何よりスター選手に混ざってもプレッシャーに全く物怖じしない強靭なメンタリティを持っています。
彼がボールを動かし、チーム全体を牽引する姿を見ていると、もはや彼はマドリーのスタメンに完全に値する選手だと確信しました。
これからのマドリーが直面する再構築において、彼は絶対に大切に育てなければならない(首脳陣への戒めも込めて)至宝です。
まとめ
- 敵地での1-0勝利。オープンな撃ち合いを制した。
- 低い位置からのビルドアップの不安定さと、追加点を奪いきれない攻撃陣の決定力不足。
- ピタルチがもたらした戦術的な流動性と、ハイセンら最終ライン+クルトワの圧倒的な守備対応。
- 課題は山積みだが、若手の成長という明確な希望を次節の最終戦、そして来季へと繋げていきたい。
次戦はラ・リーガ第38節ホームでのアスレティック・ビルバオ戦となります(日本時間5月24日(日)4:00)。
次戦はいよいよラ・リーガ第38節、今シーズンの最終戦となります。最後までマドリーらしく戦い抜く姿を見届けましょう。
ではまた次の記事でお会いしましょう! バイバイ!