試合レビュー

【ヴィニシウスの謝罪と薄氷の勝利】CL敗退の傷跡残るベルナベウでの苦闘 レアル・マドリード vs アラベス 試合レビュー ラ・リーガ第33節

試合概要

この記事では、2026年4月22日(日本時間)に行われた、

ラ・リーガ第33節『レアル・マドリード vs アラベス』の試合を振り返ります。

バイエルン・ミュンヘン戦での残酷なCL敗退からわずか数日。

重苦しい空気が漂うサンティアゴ・ベルナベウで、チームがどのようなバウンスバックを見せるのかが最大の焦点でした。

結論から言えば、「組織としての評価は難しく、期待値(xG)でも相手を下回る内容ながら、両エースの理不尽な個の力でなんとか勝利をもぎ取った試合」でした。

まいマド的総括

ラ・リーガ第33節 レアル・マドリード vs アラベスのスタメンとハイライト

試合ハイライトはこちら

※ハイライト引用(Real Madrid

両チームのスタメンとフォーメーション

画像引用元(FOTMOB

試合の流れ

停滞する「外循環」と、ベルナベウに響く指笛

試合の基本的な構図は、ボールを握るレアル・マドリードに対して、ブロックを構えるアラベスという国内リーグでお決まりの展開となりました。

立ち上がりからマドリーは保持するものの、アタッキングサードでの流動性を欠き、U字型にパスを回すだけの外循環に終始します。

時折ヴィニシウスがドリブル突破を試みますが単発で終わり、今季何度も目にしてきた停滞感がピッチを覆いました。

それ以上に気がかりだったのは、アラベスがボール奪取後に仕掛けるロングボール主体のカウンターです。

特にマドリーの左サイドからの被カウンター対応が後手に回り、序盤から普通に危ない決定機を作られていました。

そして、この試合で最も印象的だったのは、ヴィニシウスエンバペに対してベルナベウから浴びせられた容赦ないブーイングと指笛です。

CL敗退の直後というタイミングとはいえ、ここまで特定の選手へのブーイングを飛ばすマドリディスタの姿は、今季のチームの状態を象徴しているようで胸が痛みました。

トランジションがもたらしたゴールと、エースの謝罪

マドリーが押し込みながらも崩しきれず、逆にカウンターを食らうという嫌な流れになりかけていた30分。

ここで試合を決定付けるプレーが生まれます。マドリーが押し込んだ局面でギュレルエンバペが連携で崩そうと試みたシーンで、相手がクリアしきれなかったボールをエンバペが強引にシュート。これがディフレクションとなってゴールに吸い込まれるという、幸運な形で先制点を奪いました。

後半に入った50分、追加点が生まれます。
これも自陣でのプレス回避から、ヴィニシウスにボールが渡ると下がって対応する相手DFの隙を突き、完璧なコースへミドルシュートを沈めました。

しかし、彼はゴールセレブレーションを行わず、スタンドのマドリディスタに向けて静かに謝罪のジェスチャーを見せました。

試合終盤、自陣深くに押し込まれたところから1点を返されましたが、2-1で逃げ切り。
なんとか勝利を収めました。

管理人の感想

xGが物語る組織の機能不全と、アラベスのプレス設計

内容面についてですが、組織としての機能不全は目を覆いたくなるレベルです。それが最も端的に表れているのが、ゴール期待値(xG)のスタッツです。

マドリーが「1.63」に対し、アラベスは「2.0」。押し込みながらも、組織的に決定機を創出できていない何よりの証拠です。

得点シーンもディフレクションとミドルシュートであり、崩して奪ったものではありません。

今季度々指摘している通り、引いた相手に対する攻撃の設計が完全に欠如しています。
ただ、この試合でマドリーが助かったのは、アラベスが完全なドン引きではなく、ある程度前線からプレスで制限をかけてきたことです。

低い位置のビルドアップで相手のプレスを剥がしさえすれば、得点シーンのようにオープンな局面を作ることができたからです。

アラベスの中途半端なプレス設計に救われた形ですが、裏を返せば、相手が完全にブロックを敷いた際の解決策は依然としてゼロのままです。

カマヴィンガの現在地と、エース依存の限界

特定の選手に目を向けると、やはり63分から投入されたカマヴィンガのパフォーマンスが深刻です。

バイエルン戦2ndlegでもそうでしたが、非保持の局面でバイタルエリアのいるべきポジションをあっさりと空けてしまい、低い位置でボールを奪った後のパスミスも目立ちます。
彼のストロングポイントを知っているだけに、今の使われ方や起用ポジションは本当にもったいないと感じます。

一方で、ルニンは終盤の失点こそありましたが、それ以外は安定したセービングを見せていました。

ハイセンも苦手な局面がありつつもしっかりと対応し、バルベルデベリンガムチュアメニの中盤はいい意味でいつも通りの強度を保っていました。

そしてギュレルは、バイエルン戦での輝きも印象に残っているのか僕の目にはボールを持った時のワクワク感が他の選手とは一段違うように写りました。

ヴィニシウスエンバペは、ブーイングを受けながらも結果を出したのは流石です。しかし、構造的な決まり事もなく、ただ彼らの理不尽な個の力に依存するだけのやり方では、すでに限界を迎えているということを改めて痛感させられた試合でした。

途中交代のミリトンは大きな負傷ではないとのことで、胸を撫で下ろしました。ただやはり彼はフルシーズンは計算できない選手になってしまったと改めてここも考えさせられました。

まとめ

  • 2-1での薄氷の勝利。CL敗退の重苦しい空気の中、なんとか4月初勝利を飾る。
  • 期待値(xG)で相手を下回る深刻な決定機不足と、依然として解決しないアタッキングサードでの崩しの欠如。
  • ブーイングの中で結果を出した両エースの意地と、ギュレルが放つ攻撃のイマジネーション。
  • 戦術的な限界が露呈している中、残りのシーズンでいかに来季へ繋がる組織の「型」を見出せるかが問われる。

次戦は4月25日(土) 4:00、ラ・リーガ第32節アウェーでのレアル・ベティス戦です。

リーグはもう全勝するしかありません!残りの試合も全力で応援していきましょう。

ではまた次の記事でお会いしましょう! バイバイ!

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