
試合概要
この記事では、2026年1月17日(土)に行われた
ラ・リーガ第20節「レアル・マドリード vs レバンテ」の一戦を振り返ります。
国王杯での歴史的な失態、そしてアルベロア政権への移行。
負傷者も依然として多い「野戦病院」状態の中、ホームのベルナベウにレバンテを迎えた一戦。
結果は 2-0での勝利。 スコアだけを見れば完勝ですが、その内実は非常に歪なものでした。
前半、スタジアムを包んだのは歓声ではなく、「白いハンカチ」と猛烈なブーイング。
内容は決して褒められるような内容ではありませんでしたが、後半に投入された若き才能たちが個の煌めきを放ち、なんとか勝ち点3をもぎ取った……そんな試合でした。
実質的なアルベロア体制の初陣として「及第点」は与えられますが、根本的な組織の機能不全は依然として解消されていません。
まいマド的総括
ラ・リーガ第20節 レアル・マドリード vs レバンテのスタメンとハイライト
試合ハイライトはこちら
※ハイライト引用(Real Madrid)
両チームのスタメンとフォーメーション


画像引用元(FOTMOB)
途中出場(マドリーのみ)
46分 カマヴィンガ OUT→ギュレル IN
46分 ゴンサロ OUT→マスタントゥオーノ IN
61分 ハイセン OUT→セバージョス IN
90分 ラウール・アセンシオ OUT→アラバ IN
試合の流れ
「白いハンカチ」が舞う異様なホームと、停滞する攻撃
キックオフ直後、ベルナベウを支配したのは絶望的な雰囲気でした。
2009年からマドリーを追い続けてきた僕でも、ホームでここまで激しいヘイトが渦巻く光景は記憶にありません。
特に、フェデ・バルベルデ、ベリンガム、そしてヴィニシウス。
この3名がボールを持つたびに浴びせられる凄まじい指笛と白いハンカチは、アロンソ退任のショックと国王杯敗退の傷跡がいかに深いかを物語っていました。
肝心の試合内容は、前半20分まで「いつも通り」の停滞。
ボールは保持するものの、アタッキングサードでのバリエーションがあまりに少なすぎます。
相手の5バックに対し、ただ外側で回すだけで、裏への駆け引きもワンツーによる中央突破も皆無。
特に右ウイングで先発したゴンサロは明らかにやりづらそうで、最前線の中央でこそ輝く彼のIQの高さやオフザボールの動きが、完全に死んでいる状態でした。
救世主の帰還と「シーズン最序盤」への回帰
後半開始からアルベロア監督は早くも動きます。
低調なパフォーマンスを見せていたカマヴィンガと明らかにやりづらそうだったゴンサロを下げ、ギュレルとマスタントゥオーノを投入。
この決断が試合を180度変えました。
ギュレルが入ったことで、これまで不足していた「ゲームメイカー」としての役割が補完され、マスタントゥオーノの運動量と仕掛けで右サイドが活性化。
58分、ギュレルのパスからキリアン・エンバペが仕掛けてPKを獲得。これをエンバペ自身が沈めてようやく先制します。
さらに64分には、ギュレルの正確なコーナーキックからラウール・アセンシオが豪快なヘディングを叩き込み2-0。
2点リードを奪ってからは、ようやくチームにパッションが戻り、前線の連動性が見え始めました。
ギュレルとエンバペが阿吽の呼吸で決定機を作り出す姿、そしてマスタントゥオーノがハーフスペース裏へ通す精密な浮き球。
ギュレルとエンバペの姿はそれは皮肉にも、構造的には「シーズン最序盤のギュレル&バペ中心のショートカウンター」へと先祖返りしたような形でした。
管理人の感想
内容面は「原点回帰」以上の進化なし
勝ったことはポジティブですが、前半の内容は正直見ていられないレベルでした。
簡単なロストからファールを連発し、前線の連動性は皆無。
ポジションを入れ替えるばかりで、相手のブロックを崩す意図が全く感じられませんでした。
後半、ギュレルとマスタントゥオーノの投入によって息を吹き返しましたが、結局のところ、やっていることはシーズン序盤の「個の能力によるショートカウンター」です。
組織的な保持による崩しは未だに構築されておらず、レバンテという引いて守る選択をした相手に救われた感は否めません。
期待の新星ハイセンへの「現実」と、メンタルを削られたカマヴィンガ
CWCでは素晴らしい配球を見せていたハイセンですが、リーガの強度に晒されると「対人の弱さ」や「手癖の悪さ」といった脆さが露呈しています。
リスクを恐れてビルドアップでも安全な選択肢に逃げてしまう場面が多く、厳しいようですが、今以上の成長を見せなければマドリーのCBとしての地位は守れないでしょう。
また、カマヴィンガについても心配です。
前半の異様なスタジアムの雰囲気に完全に飲まれており、イージーなロストや不用意なファールが目立ちました。
彼のメンタリティをもってしても、今のベルナベウのプレッシャーはあまりに過酷だったのかもしれません。
ヴィニシウスの「沈黙」とアセンシオの「覚醒」
今日のヴィニシウスは、守備こそ頑張って追っていましたが、攻撃面では違いを生み出せませんでした。
サイドで足元で受ける以外の動きが皆無で、周囲とのビジョンも共有できていない。
ベルナベウからのブーイングを跳ね返すほどのプレーは見せられませんでした。
対照的に、MVP級の活躍を見せたのがアセンシオです。
守備での貢献はもちろん、セットプレーから豪快にネットを揺らす姿は、かつてのセルヒオ・ラモスを彷彿とさせます。
彼にこれだけの得点力がついてくれば、DFラインのリーダーとしての格は一気に上がるでしょう。
また、途中出場のギュレルは、自らが「チームのゲームメイカー」であることを猛烈にアピールしました。
彼がボールを持つだけで、停滞していたバイタルの景色が一変します。
まとめ
- ベルナベウを包むヘイト。指笛と白いハンカチが選手を飲み込んだ前半
- ギュレル&マスタントゥオーノ投入。個の才能が停滞を打ち破った後半
- 得点力に磨きがかかるアセンシオ。セットプレーの新たな武器に
- 依然として続くゲームメイカー不在の課題。組織的な保持の構築は道半ば
苦しみながらも、アルベロア体制でのホーム初戦を勝利で飾れたことは、今のどん底の状況では最低限の結果でしょう。
しかし、内容がシーズン序盤の形に戻っただけであれば、それは進化ではなく後退とも取れます。
まずは選手たちが自信を取り戻し、マドリディスタ達との信頼関係を再構築できるのか。
次戦は1月21日(水)、チャンピオンズリーグ、ホームでのモナコ戦です。 ではまた次の記事でお会いしましょう! バイバイ!
ではまた次の記事でお会いしましょう! バイバイ!