現地記事要約

現地ジャーナリストコラム:『相手にとってエンバペはヴィニシウスより脅威だが、誰も彼のことを軽蔑してはいない』

スペイン、MARCA紙の ”Mbappé es más dañino como rival que Vinicius y nadie le desprecia”を翻訳・要約し、日本語で紹介します。

この記事のポイント

  • ヴィニシウスの「不適切な振る舞い」を批判することが、人種差別への加担であるかのように扱われる現在の風潮への危機感。
  • エンバペやリュディガーら他の黒人選手にはトラブルが起きない事実から、問題の本質は「アスリートとしての品位」にあると指摘。
  • クラブの過保護な姿勢が監督の権威を失墜させ、レアル・マドリードという組織のブランド価値を毀損している可能性。

ジャーナリストのペドロ・モラタ氏の意見

※要約は避け、なるべく原文の雰囲気のままお伝えします。

リスボンでのベンフィカ戦におけるヴィニシウスの騒動から数日、私は人々の熱が冷めるのを待っていた。

冷静な議論を望んでいるが、たとえそれが一部の過激なファンやSNS上のBotたちに届かないとしても、私たちは「騒音」を恐れて自己検閲すべきではない。

まず断っておくが、私は肌の色や宗教、人種を理由にしたあらゆる侮蔑、言葉、行為に断固反対する。
スタジアムで差別を行う愚か者は厳罰に処されるべきだ。

しかし同時に、今のヴィニシウスを巡る状況は、あまりに不健全な方向へとねじ曲げられている。

現在、彼の「繰り返される不適切な振る舞い」を批判することさえ、「人種差別」であるかのように扱われる風潮がある。
だが、現実はどうだろうか。相手ファンを2部降格だと煽り、常にいさかいを起こし、挑発的に笑い、審判に不遜な態度を取り続ける(メディアの攻撃を恐れる審判は、彼を退場させることができない)。
これらはすべて事実だ。

かつてシャビ・アロンソがバルサ戦で彼を交代させた際、クラブの権威は失墜した。
当時バルサに勝ち点7差をつけていたマドリーは、そこから崩壊が始まった。

アロンソは解任され、フロレンティーノ・ペレス会長の過保護な姿勢により、現在のアルベロア監督は嵐の中の小舟のような状態に置かれている。

なぜリュディガー、チュアメニ、エンバペ、ベリンガムといった他の黒人選手たちには、ヴィニシウスのようなトラブルが起きないのか?

答えは単純だ。彼らはヴィニシウスのような振る舞いをせず、挑発もしないからだ。
エンバペはライバルとしてヴィニシウス以上に脅威だが、誰も彼を蔑まない。
ちなみに昨季以降の成績を比べれば、ヴィニシウスが97試合35ゴールなのに対し、ムバッペは92試合82ゴール。どちらが真に「結果」で語っているかは明白だ。

ヴィニシウスは「人種差別と戦うリーダー」という看板を、自身の不適切な振る舞いから目を逸らさせるための「盾」として利用しているのではないか。
もしマドリーに強い会長がいるならば、今の彼を売却するか、あるいは現実的な契約更新(1億5000万ユーロ程度の移籍金を容認する条項)を検討すべき時期だ。
彼はフットボール選手としては超一流だが、アスリートとしての「品位」に欠け、クラブのイメージを損なう重荷になりつつある。

また、UEFAの対応も極めて独裁的で一貫性がない。
証拠不十分なままプレスティアンニに出場停止を下す一方で、マドリーへの制裁(ナチス式敬礼を行ったファンへの対応)には執行猶予を設けるなど、その場しのぎの決定が続いている。

マドリーという組織にとって、一人の選手とクラブの尊厳、どちらが優先されるべきかは明白なはずだ。

管理人の感想・考察

今回のペドロ・モラタ氏の主張を読んで、僕は「マドリー寄りのMARCAでも僕と同じようなことを感じている人はいるんだ」と、胸のつかえが少し取れるような思いがしました。
と同時に、マドリディスタとしてヴィニシウスを取りまく今のクラブの状況に強い不安も感じています。

1. 差別への断固たる反対と、振る舞いへの批判は両立するのではないか
まず、僕のスタンスを改めて明確にしておきます。
ヴィニシウスに対する人種差別は例外なく処罰されるべきであり、人種差別自体フットボール界から永久に排除されるべきです。
これは議論の余地がない絶対的な真理です。 しかし、それと「彼の振る舞いを容認すること」は全くの別問題です。

以前、僕が動画で彼の振る舞いについて触れた際、タイミングの問題で誤解を招いてしまったことがありましたが、僕が伝えたかったのはまさにこの点です。
ペドロ・モラタ氏が指摘している通りで人種差別問題とは別にヴィニシウスの振る舞いについては我々マドリディスタも真剣に考えなくてはいけないと思うのです。

※ベンフィカ戦例の一件とヴィニシウスの振る舞いについて言及した動画

2. プレーと態度の「不一致」が招くブランドの毀損
正直に言って、今季のヴィニシウスのパフォーマンスは、彼の「王様扱い」に見合うものではありません。※とは言え結果を出していれば何をしてもいいの?という話ではないですが…笑
バルサ戦での途中出場に対する不満げな態度や、ベルナベウのファンからブーイングを浴びた際のリアクション。

これらはレアル・マドリード7番背負う選手の姿として相応しいものなのでしょうか?
ペレス会長やアルベロア監督が彼を特別視し続けることは、短期的には丸く収まっても、長期的にはレアル・マドリードというクラブが築き上げてきたブランドイメージを大きく損なうことになりかねないと思うのです。

3. 「クラブは選手よりも常に大きい」という原点
ペドロ・モラタ氏が指摘するようにエンバペやリュディガー、ベリンガムといった選手たちが、なぜファンから、そして敵地でも一定の敬意を払われているのか。
それは彼らがピッチ上でフットボールに専念し、相手選手やサポーターへの余計な挑発を行わないからです。

今のヴィニシウスには、かつて先輩たちの元で生き生きとフットボールに集中していた、あの圧倒的な「強さ」と「集中力」を取り戻してほしい。
マドリディスタの一人として、そう願わずにはいられません。

-現地記事要約

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